大人の階段

明治大学国際日本学部宮本ゼミ2期生のブログです。

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2012/05/29(Tue)

[第1回]Last Mission

 どうも。新シリーズ始まりました。「PS~1枚の写真から~」です。
 前回ブログ更新者が提示した写真に対して色々想像して書こうという趣旨です。ジャンルは自分自身の経験でも、フィクションでも、何でもありです。私は初回なので、最終回の沖野絵理子さんから頂いた写真でやらせてもらいます。というわけで渡邊がお送りする第1回始まるよー。


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 高尾山に本部を構える秘密結社、。我々の使命は世界中に虹をかけることで人々に夢や希望を届けること。世間一般には虹は自然現象とされているが、実は我々のような特殊能力を持った人によって作られている。


 俺らの部隊のボスであるレッドとは同期で長い付き合いになる。俺は最近この仕事が向いていないのではと悩み、彼に相談していた。こんな人知れない仕事をしたって、誰にも褒めてもらえない。レッドのような人気色とは違って、特撮の仕事も舞い込んでこない。俺のようなオレンジはどうせ地味なんだろう。こうして普段は喫茶店を営んで生計を立てている。


「ボス、俺の病気の娘が聞いてくるんだ。あの虹の根元には何があるのって。だからあの虹を作っているのはパパなんだよと、見せてあげたいんだ」
 オレンジの言葉を聞いてレッドはコーヒーにむせてしまった。
「な、な、何だって?!空に虹をかける姿を見られたら、その力を失うことになるんだぞ」
「それで娘が元気になるなら構わない。それに、ほら。この店、最近お客さん来ないだろ?やっぱり虹レンジャーとの二足の草鞋状態じゃ経営に支障をきたすからこっちに本腰入れてがんばろっかなって」
 もうオレンジの意志は固まっていた。


 翌日、晴れ晴れとしたいい天気。娘と二人で病院の屋上から空を眺める。
 みててごらん、と娘の前に手をかざした。その手からオレンジ色の光が少しずつ溢れる。光は空気中を漂い、遠くから伝わってきた6色の光と交わり、7色の虹となった。
 今までションボリとしていた娘の笑顔。そんな娘を見てこれまでにない幸福感が込み上げてきた。



 そうか、俺は自分が認められたい一心で虹レンジャーとしての使命を忘れていたんだ。誰も自分が作った虹とは知らないけど、何処の誰とも知らない人が感動したり、喜んだりしてくれているんだな。でも、そうと気づいた時には、この力がなくなるなんて、皮肉なもんだ。ボス、あんたの隣でオレンジとして虹をかけた日々を忘れないぜ。



 オレンジは体の力が抜けていくのを感じた。光がだんだん弱くなり、視界が薄らいでいく。


あれから、1年。レッドは郵便ポストから1通の封筒を取り出した。


拝啓 レッド様
 
 先日部屋から空を眺めるときれいな虹がかかっておりました。それがこの写真です。みんな元気でやっているかなと懐かしくなりました。虹レンジャーをやめてからの俺はすっかりモノクロとなってしまいましたが、喫茶店が繁盛し始め、日常に彩りが加わりました。たまには店に顔を出して下さいよ。新メニューの「ボス レインボーマウンテン」を用意してお待ちしてます。
        
敬具


次回担当のにやにや笑顔の飯田君にはこの写真を捧げます。
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どーん。
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